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[省エネ建材Clip 001] 未来を見据えて建材を選ぶ カパロール(ドイツ)

カパロールを使用した住宅(画像提供:株式会社北洲)

[省エネ建材Clip 001] 未来を見据えて建材を選ぶ カパロール(ドイツ)

エコテラスからの省エネ建材ご紹介する[省エネ建材Clip]

今回は、環境先進国ドイツにて建築仕上げ材のトップブランドとして長く親しまれているブランド カパロールの湿式外断熱システムをご紹介します。

ドイツで建築用塗料市場No.1の実績を持つ、欧州トップシェアの建築仕上材メーカー「DAW」。

その中核ブランドであるカパロールは、外断熱システムにおいてもドイツで65年、日本でも15年以上にわたる導入実績を重ねてきました。

カパロールの象徴ともいえるロゴの“象”には、象の皮のように厚く、強く、建物を守る外壁でありたいという想いが込められています。長年にわたり培われてきた技術と思想は、これからの外断熱を考えるうえでも、大きなヒントを与えてくれそうです。


環境先進国ドイツで生まれた外断熱

カパロールが生まれたのは、環境意識の高い国として知られるドイツ。
寒暖差が大きく、建物に対する性能要求が非常に厳しいこの国では、外壁は“装飾”ではなく、“建物を守るための機能層”として発展してきました。

その中で培われてきたのが、「外断熱」という考え方です。
建物を外側から包み込むことで、内部の温熱環境を安定させると同時に、構造体そのものを長持ちさせます。

日本の建物では断熱材が外壁の内側のみに施工されているケースが多く、場合によっては断熱自体が施されていないことも見受けられます。内側のみの断熱では、壁内の柱などを通じて熱が逃げやすく、いわゆる熱橋の影響により断熱性能が十分に発揮されないという課題があります。

断熱は内側だけに施すのではなく、外側にも施工して外壁全体を包み込むことが理想とされています。外断熱の考え方は海外では一般的であり、建物の断熱性能を高める手法として広く採用されています。

特に鉄筋コンクリート造の場合には、外側のみの断熱でも高い効果があります。アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、フランス、デンマーク、オーストラリア、韓国などでは、鉄筋コンクリート造の建物で外断熱の採用を制度上求められており、多くの国で外断熱が採用されています。

多数ある外断熱ブランドの中でも、カパロールは「世界で初めて不燃の湿式外断熱システム」を開発した先駆的な存在です。その革新的な技術は、ドイツ国内のみならず世界の安全基準を牽引し続けています。

仕上げと下地が一体化した“仕組みとしての外壁”

一般的な外壁は、「仕上げ材」と「断熱材」が分離して考えられることが多いですが、カパロールはそれらを一体の“層”として設計しています。

断熱材、補強層、仕上げ材。それぞれが役割を持ちながら、全体として機能する構造です。この一体設計により、断熱性能だけでなく、ひび割れの抑制や耐久性の向上といった効果も期待できます。

“材料の組み合わせ”ではなく、“仕組みとしての外壁”。その考え方を具現化したのがカパロールの「湿式外断熱システム」です。

カパロールの外断熱システム(画像提供:株式会社北洲)

“見えない部分にこそ価値がある”

例えば、湿気。
建物内部で発生した水分が外に逃げにくい構造では、結露や劣化の原因になります。カパロールは、外側へ湿気を逃がす設計により、壁体内の環境を健全に保つ仕組みを持っています。

また、不燃性の材料を使用することで、火災時のリスクにも配慮。断熱性能と安全性を両立している点も特徴のひとつです。

こうした性能は、完成後に目に見えるものではありません。しかし、建物の寿命や快適性には確実に影響を与えます。

“見えない部分にこそ価値がある”という考え方が、ここにあります。

断熱材にはミネラルウール・ラメラを使用

断熱材には、玄武岩を原料としたミネラルウール(ロックウール)を採用しており、1,000℃でも変形しない優れた耐火性を備えています。天然の岩石を用いた素材であるため、環境にも配慮された断熱材です。

天然資源で不燃・不変の材料である「ミネラルウール・ラメラ」を使用(画像提供:株式会社北洲)

なかでも、ロックウールの繊維が躯体に対して垂直に、規則正しく層状に配列された構造の製品は、ヨーロッパでは一般的に「ラメラ」と呼ばれています。不燃性に加え、透湿性や吸音性にも優れており、外断熱材として高い性能を発揮します。

防火性能と安全性への要求を背景に、環境先進国であるドイツでは、高層マンションをはじめ、幼稚園や学校、老健施設などにおいて、建物の高さに関わらず不燃断熱材の使用が義務付けられています。

一方、日本では、不燃断熱材の使用基準はなく、多くのものは石油由来のEPS:有機物・難燃性の素材が主流です。ミネラルウールと比べ低コストなEPSは、安価で断熱性能を上げることができるため採用されがちですが、石油由来の製品なので火元があれば燃え続けます。熱に弱い外断熱材では、隣家の火災などの際には影響しそうです。

日本でも火災による影響事例として、カパロールの高い耐火性が実証された事例がありました。

隣家の木造大型倉庫が全焼する火災が発生した際、カパロールの外壁で覆われた住宅では、サッシや樋に変形・融解といった被害が見られました。しかし、そのような過酷な状況下においても、外壁自体には大きな損傷は確認されず、高い耐火性能を示す結果となりました。
さらに、室内への延焼も抑えられ、ご家族の安全はもちろん、大切な資産も守られました。カパロールは、ロックウールに直接塗り重ねる一体構造のため、熱の通り道となる通気層がありません。この「素材」と「構造」の相乗効果が火災時の損傷や外壁材の脱落を最小限に抑えたのです。
この事例はカパロールの優れた耐火性を裏付けるものといえます。

サッシ、樋、照明、カバー、車まで変形し融解、炭化する被害も外壁は問題がなかった(画像提供:株式会社北洲)

見えにくい価値を、時間の中で実感できる外壁

こうした耐火性の高さは、万が一の災害時だけでなく、日常の安心にもつながる重要な性能です。外壁は普段、その性能を意識されることは多くありませんが、いざという場面で建物や暮らしを守る役割を担っています。

建物は、年月とともに少しずつ変化していきます。外壁も例外ではなく、ひび割れや汚れ、性能の低下といった課題が現れてきます。だからこそ重要になるのは、初期の見た目だけでなく、「どれだけ長く性能を維持できるか」という視点です。

カパロールは、その点においても長期的な耐久性を見据えて設計されています。結果として、メンテナンスの頻度やコストの抑制にもつながります。

短期では見えにくい価値を、時間の中で実感できる外壁です。

製品名
カパロール(CAPAROL)外断熱システム
CAPAROL(Germany)
メーカー名:DAW社(全世界に50のグループ会社を持つ)
所在地:ドイツ ヘッセン州
事業内容:建築仕上げ材・外断熱システムの販売
展開エリア: ドイツ、イギリス、フィンランド、トルコ、カザフスタン等
ドイツ国内で建築仕上げ材のトップブランドとして広く親しまれています。
【総代理店】 株式会社 北洲
TEL:022-346-0250 受付時間:9:00〜17:00(土日祝定休) カパロールについて